観葉植物として人気の高いモンステラですが、生長してくると葉が横に広がったり、鉢ごと倒れてしまったりと困ることもあるかと思います。今回は、生長して大きくなったモンステラの処理の仕方についてご紹介します。
モンステラの基本情報
学名:Monstera
科名:サトイモ科
属名:モンステラ属
園芸分類:観葉植物
形態:多年草
原産地:熱帯アメリカ
和名:モンステラ
英名:Monstera
耐寒性:弱い
耐暑性:強い
草丈/樹高:10㎝〜200㎝
モンステラの特徴
モンステラは、観葉植物として人気のあるつる性の植物です。生長するにつれ深い切れ込みや穴がある葉形になり独特な植物で、20〜40種類あると言われています。比較的大株になれば、乾燥にも強くなります。葉の緑に水孔(すいこう)と呼ばれる排水管があり、朝方モンステラを見てみると葉の緑に水滴がついている場合があると思います。植物全てに水孔がついている訳ではないので、何か良くないのかなと思うかもしれませんが、悪い訳ではなく、むしろ健康な証拠なので気にしなくて大丈夫です。一般に鉢物にしているものの多くは、「ヒメモンステラ」です。葉がやや小型で、白や黄の斑入りの品種があります。
モンステラの栽培環境
日当たり、置き場
春から秋にかけて屋外で管理することができますが、直射日光を当ててしまうと、葉焼けを起こしやすいので、レースカーテン越しに当てるようにしてください。また、耐陰性が強い植物なので日当たりの悪い場所にも置けますが、日陰に長時間置くと節間が広くなり、株が貧弱になるので注意が必要です。できるだけレース越しに日光を当てることでしっかりした株に育ちます。春から秋に屋外やベランダなどに置いた株は、冬は室内に取り込みます。また、エアコンの風が直接当たらない場所に置くようにしましょう。
切り戻しとは
モンステラの管理に欠かせないと言っても過言ではなく、観葉植物の葉や茎を切り落としてしまうということです。花では、摘心(ピンチ)とも言います。どのように切ればいいのかと難しく考える必要はありません。たとえ、失敗してしまったとしてもモンステラは、生命力が強いため枝葉がすぐに伸びるので心配はありません。
モンステラの大きさを整えたい
はじめは、飾り帯大きさだったのにいつの間にか大きくなりすぎた、という場合もあると思います。初めの大きさを維持するために切り戻しをしましょう。また、日差しの当たり具合で片面だけ伸びてバランスが悪い場合や葉が一部に密集して生えた場合も切り戻しをすることで自分好みのサイズやバランス間にできます。
葉や茎に元気がない
丈夫で育てやすいモンステラでも、極端な乾燥や猛暑日の直射日光で葉が枯れたり、冬場の霜で葉っぱが凍ってしまたりすることが有ります。その場合は、株全体が腐る前にいたんだ葉を茎から切り戻すといいです。さらに、日差し不足で茎が弱く間伸びしてしまった場合も細くなり始めた場所から思いっきって切り戻しをすることをオススメします。
切り戻しをする時期
モンステラの生長期は5月〜9月なので、その間に切り戻しをすると新しい葉や根が生えやすくなります。最も適しているのは、6月〜7月です。モンステラが元気な時期に切り戻しをすることで早く新芽が出る上、湿度も高く乾燥対策にもなります。しかし、モンステラは生命力がとても強い植物なので不要な場所を取り除くだけであれば生長期を気にせず行えるでしょう。特に傷んだ葉や茎を見つけたら時期に関係なく切ってしまいましょう。
モンステラの茎から出る汁には毒がある!
実は、観葉植物の多くには毒があるんです。モンステラを切り戻した時に断面から透明な汁が出ることがありますが、これは「シュウ酸カルシウム」という毒物です。皮膚についた場合は炎症やかぶれを引き起こす場合があるため、作業の際は手袋を使うなど気をつける必要があります。特に小さな子どもやペットがいるお家は切り戻しの作業中だけでなく、日頃から誤って折ってしまったり、口に入れないように注意し管理しましょう。
モンステラの切り戻しの手順
①剪定ばさみを用意し、モンステラがバラバラにならないようにハサミを入れる場所を決めます。
②モンステラの茎にあるこぶのような節目を生長点と呼び、ここから新しい芽が生えてくるので、早く生長して欲しければ生長点を残し、管理がしばらくできないときは生長点ごとカットするなど都合に合わせて切る場所を決めましょう。
③切る場所が決まったら、毒のある汁に触れないように気をつけて、汁が出たらすぐに水で流せるようにしておくと安心ですね。
④切った際に、茎を再利用する場合は、すぐに水につけて管理した方が良いでしょう。また、切り戻しの際に気根も取り除いてしまっても大丈夫ですが、切り戻した茎を育てる場合は気根も残しておきましょう。
モンステラの支柱の立て方の手順
①しっかりとした太さのまっすぐな支柱を選びます。高さは、モンステラをどのくらいの大きさまで育てたいかによって変えていきます。
②安定させるために鉢底までしっかりと挿し込みます。
③茎と支柱を結ぶ際は、間て紐が交差するように8の字に結ぶのが基本です。茎は生長するにつれ太くなるので、緩めに余裕をもたせて結ぶようにしましょう。
④モンステラを切った時に、毒のある汁に触れないように気をつけて、汁が出たらすぐに水で流せるようにしておくと安心ですね